[記事数:1,202] 日本を元気にするキーワード、地域活性化×中小企業× ITのTips and Quotes(秘訣と引用文)
creative  link  memo 

日本劣化は避けられるか? 「人口減少社会」の誤解と真のリスク



「これまで」と「これから」では違う
誤解されている人口減少社会の実態

young asian mother and baby 日本の死亡者数は戦後から1980年代半ばまで、毎年おおむね70万人前後で推移してきました。それが1985年には75万人、90年に82万人、95年に92万人、2000年に96万人と急激に増え、2005年には108万人となり、ついに出生者数を追い越してしまった。つまり、超高齢化した「人口の塊」が一気に減っていることが、人口減少の原因です。

これまでは「死亡者の急増」が主因
少子化が危機になるのは2030年代以降

 では、「これから」の人口減少の原因は何なのか。2030年代前半までは、戦前のベビーブーマーに「団塊世代」と呼ばれる戦後の第一次ベビーブーマーが加わることで、高齢の死亡者は増え続けます。したがってその時点までは、人口減少の主因はやはり「死亡者の急増」です。それ以降は、死亡者数はピークを越えて横ばいになりますが、それまでと同様に出生者数が減少し続けるため 、人口はさらに減っていきます。そこで初めて「少子化」が人口減少の「主因」となるわけです。

少子化は出生率の低下にあらず
「生む年代」の女性が激減している

 次に、2030年代半ば以降の人口減少の主因となる少子化の背景ですが、実はそれについても根強い誤解があります。「これから」の少子化の原因は出生率の低下ではありません。「これまで」の少子化の原因は確かに出生率の低下でしたが、「これから」子どもが減る原因は、子どもを生む年代の女性人口の激減です。

政策によって人口をいじったツケ
必要のない産児制限で中絶大国に

 歴史の皮肉でしょうか。実は、この産児制限は必要がなかったのです。なぜかと言うと、優生保護法改正直後の6月25日に朝鮮動乱が勃発し、国連軍の前進基地となった日本では朝鮮特需によって経済が急速に拡大し、国民は戦前よりもはるかに豊かになったからです。

既婚女性が生む子どもの数は
実は1970年代から減っていない

 最後に、出生率(合計特殊出生率)の低下にも触れておきます。合計特殊出生率とは、いわば1人の女性が一生の間に産む子どもの数であって、2.07が人口を維持できる水準とされていますが、日本では2013年時点で1.4台となっています。これについて世間では、「女性が子どもを生まなくなったせいだ」とよく言われますが、その考え方は正しくありません。

 というのも、既婚女性(有配偶者女性)だけに限った出生率は足もとで2.0台で、1970年代から変わっていないからです。既婚女性は生涯に平均2人の子どもを産んでいる計算になり、中長期的に見てあまり変化がないどころか、むしろ微増傾向にあります。

 なのに、なぜ女性全体の出生率が下がるのか。それは、女性が子どもを産まなくなったわけでも、家庭の子育てが大変になったからでもありません。結婚をしない女性や、「子どもを持たない」と決めた女性が増えていることが原因です。実際、2010年の国勢調査でわかった女性の生涯未婚率(49歳を越えて未婚の女性が対象)は10.61.%に上っており、私の試算では、2040年にこの比率は30%近くにまで達する見込みです。





FavoriteLoadingお気に入りAdd to favorites
デザイン思考 (Design Thinking) デザイン思考とは何か  「デザイン」と聞くと、商品やパッケージなどの形態、図案や模様、レイアウトなど、美術的なイメージを思い浮かべることが一般的だろう。本来の言葉の意味が「従来の記号(sign)の否定・分解(de)」と理解される通り、デザイン思考におけるデザインとは、より広義に捉えられ、イメー...
Google、世界のスマートフォン利用状況に関するデータ「Our Mobile Planet」... 米Googleは5月15日(現地時間)、世界のモバイルユーザーおよびモバイルマーケティングに関する調査結果「Our Mobile Planet」を発表した。  Our Mobile Planetでは国別の詳細な調査結果(PDF)をダウンロードできる(日本のデータはこちら)ほか、ページの...
政府調達、中小・ベンチャーに門戸-企業庁、企業データベース構築... 政府調達、中小・ベンチャーに門戸-企業庁、企業データベース構築 掲載日 2015年03月27日  経済産業省・中小企業庁は、創業間もない中小・ベンチャー企業の受注拡大を促すため、政府調達の候補先となり得る企業を集めたデータベース(DB)を構築する。各省庁や独立行政法人の調達担当者は同DB...
ヒットを生む「潜在ニーズ」発掘法 商品開発を科学する... ヒットを生む「潜在ニーズ」発掘法 商品開発を科学する | 月刊「事業構想」2014年9月号 企業は、消費者の潜在ニーズを見ることはできない。しかし、消費者ニーズについての理解を深め、正しいプロセスで応えることで、商品開発の成功確率を高めることができる。 出典:梅澤...
共創マーケティング アンバサダー、コミュニティ、アイデア会議... 「インサイト」はどうやって見つけるの? 生活者を理解する共創コミュニティの役割を考える (1/2):MarkeZine(マーケジン) 生活者を理解するために、オンラインでの直接対話を 生活者とオンライン上で直接対話できるようになったのは、ここ5年~10年ほどの最近の話です...
意外! ソニーのテレビが欧米で復活していた... 意外! ソニーのテレビが欧米で復活していた 東洋経済オンライン 9月8日(火)18時15分配信  2014年末ぐらいから北米におけるソニー製テレビの売り上げが急伸しているという情報が入りはじめ、当初は戸惑った記憶がある。大型テレビの4K化という流れの中、ソニーがテレビを売りやすい環境にはなっ...

コメントを残す