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食べログの謎(前編):食べログにはまだ「やらせ」があるのか?



食べログの謎(前編):食べログにはまだ「やらせ」があるのか?

2015年08月24日

01_px400 今年の3月、大手グルメ口コミサイト「食べログ」が10周年を迎えた。カカクコムの村上敦浩氏(現在は同社取締役)がたった数人で立ち上げた社内ベンチャーは、登録店舗数が約81万、月間利用者数が6700万人超、月間PVが16億超という規模にまで成長。競合サービスの追い上げもあるとはいえ、特に都市部での存在感は「飲食店探しのインフラ」と言っていいレベルだろう。

 しかし、圧倒的な知名度とは裏腹に、その実態はあまりにも謎が多い。「地方の店の口コミはやらせが多い」「お金を払って掲載している店は評価が高い」「食べログ側で点数を操作している」……。こんな都市伝説めいた話も、ネットではまことしやかに流れている。何より謎なのは、「点数」の基準だ。気に入った店に高い評価を付けたものの、店の点数に全く反映されなかった、という経験がある人もいるだろう。店の点数に対するユーザーごとの影響力は、同じではないのか。どんなユーザーが、点数への影響力を持っているのか。食べログはどうやってユーザーを選別しているのか……。

 こうした謎の答えを探り、都市伝説の真偽を明らかにすべく、食べログを運営するカカクコムへの取材に加え、有名レビュアー(投稿者)や食べログに掲載されている店舗への取材も実施。複数の角度から、食べログの実態を探った。2回に分けてお届けする。

やらせはあるのか?

「食べログ、やらせ業者が順位を不正操作」--。12年1月、食べログ上でのやらせに関するニュースが大きな話題になったのを覚えている人も多いだろう。当時、口コミの件数は既に300万件以上もあったので、これ以前にもやらせは存在したと考えるのが自然だが、このときはウェブ媒体から新聞、テレビまで報道が加熱。カカクコム側も対応に追われた。

 やらせ発覚のきっかけは、飲食店からカカクコムへの通報だった。「口コミ代行」をうたい、良い口コミばかりを投稿して点数の上昇を図る業者が、飲食店に盛んに営業をかけていたのだ。カカクコムの調査により、こうした業者は11年12月の時点で39社も存在することが明らかになった。

 カカクコムは特定した業者に対してやらせ行為の停止を要求。さらに、携帯電話番号によるユーザーの個人認証制度を導入し(利用は任意)、「採点ロジックを継続的に変更して、ランキング操作ができないようにした」という。カカクコムの発表したこれらの対策を受け、当時の騒動は終息した。

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携帯電話番号による認証登録の画面。登録済みのレビュアーにはアイコンが表示される

 とはいえ、これだけではやらせを防ぐのに不十分なようにも思える。カカクコムによれば、当時も今も、やらせ対策に最も効果を発揮しているのは人の目だという。実は、食べログに投稿される1日当たり3000~4000件もの口コミは、すべてカカクコム社内でチェックされている。カカクコムには、食べログの投稿チェックを手がける数十人単位のチームが存在しており、「不正が疑われる投稿を目視で発見している」(カカクコム)という。

 不正が疑われる投稿には、特徴的なものがいくつかある。1つは、他のサイトや他のユーザーの口コミをそのままコピーアンドペーストしたり、つぎはぎしたりしたもの。これに関しては、ある程度機械的な判定ができる。そしてもう1つは、内容を伴っていないものだ。ほめるだけで具体的なメニューに言及していない、他の店にも当てはまることしか書いていない、他のユーザーの口コミと内容が大きくかけ離れている、といったもの。いわゆる「投稿業者」は、一つひとつの投稿にあまり手間がかけられないため、どうしても内容が薄くなりがちだ。カカクコムのチェックチームは、こうした投稿を実際に読んで見つけ出しているのだ。

 逆に言えば、業者が実際の店のメニューや雰囲気をきちんと反映し、他のユーザーと同じ方向性で、しかも独自色を出して投稿した場合には、やらせと判定するのは極めて難しい。また、1000件以上の店の口コミを投稿している有名レビュアーによれば、「今でも、特に地方では、口コミが良かったので行ってみたらごく平凡な居酒屋だった、ということはある」という。投稿が少なく、そもそもウェブ上の情報も不足しているような地方のマイナー店では、チェック機能が働きにくい面はあるようだ。

 以上から考えると、「やらせがあるかどうか」の結論としては、「あったとしても高度なものや、ごくマイナーな店に限られる」という答えになりそうだ。また、やらせチェックの目をくぐり抜けたとしても、点数には影響を与えないケースが多いと考えられる。これについては後述する。

お金を払っている店は、点数が高いのか?

 食べログに掲載されている店には2種類がある。食べログにお金を払っている店と、払っていない店だ。

 多くの店は、レビュアーが店名や住所などの基本情報を登録しており、店とカカクコムの間には契約や支払いの関係はない。これに対し、月額2万5000円の「ベーシックプラン」を利用する店は、カカクコムとの契約の下、食べログ上で多くの付加機能が利用できるようになっている。利用できる機能は大きく3つ、「アクセスアップ」「表現力アップ」、そして「来店促進」だ。

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店舗向け有料機能の説明。食べログのサイト上で公開されている。最近プラン構成が変更されたが、多くの店が月2万5000円(税別)の「ベーシックプラン」を使っているとみられる

 注目すべきは、「アクセスアップ」の機能の一つとして、関連するキーワードで検索された際にページ上部での表示が約束されていること。そして「表現力アップ」の一機能として、口コミ一覧の上部に表示される「ピックアップ!口コミ」を店側で選べるようになることだ。ユーザーに見られる頻度が特に高い、検索結果の一覧と口コミの一覧を店側でコントロールできるようになるメリットは大きいように感じられる。実際、「有料の店舗会員は順調に増えている」(カカクコム)といい、直近の決算での開示資料によれば約4万5000店、前年同期に比べて約9000店の増加となっている。収益への貢献度では、100万人規模を誇る個人の「課金ユーザー」を上回っているのだ。

 ネットでは「お金を払っている店のほうが点数が高い」という噂もある。これは本当なのか。露骨な点数操作こそないにしろ、例えば悪い口コミへの対処などで、有料店舗会員が優遇されることはあるのではないか。しかし、カカクコムの担当者はこれを真っ向から否定。「有料店舗会員か否かで、悪い口コミへの対応が変わることは一切ない」という。

「告発」と「口コミ」の線引き

 実はカカクコムは、食べログでの口コミ投稿について詳細なガイドラインを定めており、「NG」とされる口コミについても多くの例を掲載している。

経費削減のためエアコンをつけていない。
(NG・経営方針や内部事情に関して決め付けた口コミは、事実確認のうえ削除することも)

テーブルの周りに虫が飛んでいた。
(NG・衛生面のクレームは、事実確認が難しいうえに店に大きな損害を与える可能性があるため)

この店の店員は路上駐車をしている。
(NG・当局に連絡すべき問題で、食べログは告発の場ではないため)

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食べログはNGとされる口コミの例を公開している。かなり具体的な例が列挙されている

 そしてガイドラインのなかには、「(レビュアーとの間で)トラブルがあったお店への口コミの投稿はご遠慮ください」というものもある。「トラブルがあったお店に対しては、公正な判断が難しいと思われますので、口コミの投稿自体を禁止しております」というのがその理由で、「お店から『○○というトラブルがあった方の口コミである』との指摘を受けた場合には、該当の口コミを削除する場合がございます」と明記されている。グルメな店のデータベースを目指す食べログとしては、味や雰囲気の甲乙には触れても、店で起こった一過性かもしれないトラブルには触れたくないというのが基本的なスタンスなのだ。

 断言はできないが、こうしたスタンスから来るユーザーへの修正依頼に加え、前述したような有料店舗会員限定の機能が、回りまわって「お金を払っている店は、点数が高い」という印象になっている面もあるだろう。逆に、「ガイドラインを守っている口コミなら、悪い口コミであっても、安易に削除することは絶対にない」という。「有料店舗会員になったのに悪い口コミに対応してもらえない、という苦情を受けることもあるが、ここは極めてドライに判断している」(カカクコム)。

食べログの謎(後編):あなたの評価が「点数」に反映されない理由

2015年08月27日

 手間はかかるが、お気に入りの店の口コミを食べログに投稿してみてほしい。初めて投稿する人ならまず間違いなく、店の点数を動かすことはできないはずだ。人気の店であれば、例え4点、5点を付けても、店の点数はびくともしないだろう。

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まれに、点数を示す星がグレーで表示されている場合がある。口コミを投稿したユーザーの投稿件数が1件など、極端に少ない場合などにグレーの表示になる

「食べログの点数は、単純平均ではありません」ーー。カカクコムは、食べログの点数の計算方法について解説したウェブサイトを公開している。それによれば、食べログ上では「レビュアー毎にお店の点数に与える影響度が異なる」という。影響度は、その店のジャンルへの「食通度合い」という独自の基準から算出され、食通度合いの高いレビュアーの採点が、店の点数に大きく影響する。これにより、やらせの投稿が点数に大きな影響を与えることも防げるのだという。

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食べログの採点アルゴリズムについて解説したページ。概要はわかるが、詳細には触れられていない

 「食通度合い」とは何なのか。食べログの点数は、どうやって決まっているのか。今回は、この謎を探った。

「投稿が100件を超えたあたりで…」

 食通度合いについて、食べログのサイト上に具体的な説明はない。取材に対してもカカクコムは「機密事項」であるとして具体的な説明は避けた。

 ヒントを得るべく、有名レビュアーに話を聞いた。このレビュアーは、食べログ投稿歴5年以上、訪問した店は1000軒を超える“ベテラン”だが、最初のうちはやはり、「自分がいいと思う店に高い点数を付けても、店の点数は全く変わらなかった」という。なぜ、この店が正当に評価されないのか。この店がいい店であることを他のユーザーに知ってもらうにはどうすればいいのか。自分の付けた点数を店の点数にきちんと反映させるためには、どうすればいいのか。こうした動機から、食べ歩きと食べログへの投稿にのめり込んでいったという。

 同じ店に繰り返し良い評価を付けても、点数は一向に変わらない。なら、どうすればいいか。他の店を訪問し、大して好きでもなかったジャンルの料理にも手を出した。訪問する地域を広げ、コンスタントに投稿するようにした。すると、訪問・投稿した軒数が100軒を超えたあたりで手応えが感じられ始め、200軒を超えたあたりで、「もともと3.1点だった店が、自分が4点を投稿したところ3.6点の評価になった」という。

 この証言には、「食通度合い」に関するいくつかのヒントが含まれている。期間、訪問軒数、ジャンル、地域だ。

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食べログは店の「ジャンル」を強く意識している。例えば「和食」だけでも60種類以上の小分類があり、ジャンルごとのランキングを表示することもできる

 まずは期間。ある程度の期間にわたって食べ歩きを続けているレビュアーなら、“新米”のレビュアーに比べて確かに頼りになりそうだ。訪問件数も同様。10軒しか訪問していないレビュアーよりも、100軒、200軒訪問したレビュアーのほうが経験豊富なのは間違いない。一つのジャンルだけを攻めているレビュアーよりも、多様な店を食べ歩いているレビュアーのほうが信頼感は高いかもしれない。都内の店にしか行かないレビュアーよりは、地方の店にも足を運ぶレビュアーのほうが多くを知っていそうではある。

 これらが「食通度合い」を決める重要な要素である可能性は高い。ただ、どれも決め手を欠いている。例えば訪問件数。1000軒以上を訪問し、投稿しているユーザーの中にも、点数への影響力が低いユーザーはいるようだ。逆に、ここ1、2年で食べログでの投稿を始めたのに、点数に大きな影響力を持つユーザーも少なからずいるもよう。一体、何が決め手なのか。

“通”ならば行っておかなければならない店

 関係者の話を総合して見えてきた“最後のピース”は、「行くべき店に行っているかどうか」。例えば本物のラーメン通ならば、現在のラーメンの流行を語るうえで重要な店は、全国で数十軒以内には絞り込めるはずだ。こうした「“通”ならば絶対に行っておかなければならない店」をきちんと訪問し、正当な評価を下せているかどうかが、「食通度合い」を決める重要な要素になっているようだ。

 これは、食べログのスタート当初から変わらない、「グルメな人が評価する店はおいしい」というポリシーに沿ったものと考えられる。表立って紹介されることは少ないが、食べログ関係者の話からは、このポリシーが採点基準に大きく影響していることが伺えた。膨大な量の口コミを集め、スタートから10年を経て「変わらずに評価され続ける店」を洗い出せるようになったからこそできる、食べログならではの評価軸ともいえる。

 影響力のあるユーザーになりたいなら、地道にレビューを続けることも、軒数を稼ぐことも重要だ。加えて1つお勧めしておきたいのは、行くべき店を見定めること。我が道を行くよりも、「グルメなユーザーの仲間入りをする」という感覚でレビューを続けることが、“出世”の早道かもしれない。

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街で見かける機会の多い「食べログ 話題のお店」ステッカー。近付いてみると、「食べログで10件以上口コミを書かれているお店です」との記述がある。有料店舗会員か否かに関係なく、食べログ側から郵送しているという





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